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就業規則とは…就業規則とは…


 就業規則の位置づけピラミッド(就業規則)

賃金や労働時間などの労働条件や、社内の服務規律など会社や従業員に適用されるルールを定めたものです。民法や労働基準法、労働契約法、労働安全衛生法などの「法令」、また「労働協約」(会社と労働組合の取り決めを定めたもの)に達していない条件を定めた就業規則はその部分において無効となります(労働基準法第92条)。
従業員が1人、2人と開業まもない頃は、会社のルールがなくても、お互いの意思疎通のもと会社運営がスムーズに運ぶかもしれませんが、その後会社が成長し、従業員が5人、10人と増えくると、意見や衝突が多くなり、社内共通のルールがなければ会社運営に悪影響を及ぼしかねません。就業規則は、そのマニュアルにあたります。

就業規則にはどんなことを定めるの?

就業規則の記載事項については「絶対的必要記載事項」と「相対的必要記載事項」があります。前者は必ず記載しなければならない事項、後者はもし定めをするのなら記載しなければならない事項をいいます。

絶対的必要記載事項 相対的必要記載事項
  • 始業及び終業の時刻休憩時間休日休暇並びに労働者を2組以上に分けて交代に就業させる場合においては就業時転換に関する事項
  • 賃金(臨時の賃金等を除く)の決定、計算及び支払方法、賃金の締切及び支払の時期並び昇給に関する事項
  • 退職に関する事項(解雇の事由を含む)
  • 退職手当の定めをする場合においては、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払い時期に関する事項
  • 臨時の賃金等(退職手当を除く)及び最低賃金額を定める場合においては、これに関する事項
  • 労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合においては、これに関する事項
  • 安全及び衛生に関する定めをする場合においては、これに関する事項
  • 職業訓練に関する定めをする場合には、これに関する事項
  • 災害補償及び業務外の傷病扶助に関する定めをする場合には、これに関する事項
  • 表彰及び制裁の定めをする場合においては、これに関する事項
  • 前項に掲げるもののほか、当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合においては、これらに関する事項

以上が労働基準法に定める就業規則に関する事項なのですが、その他の法律においても就業規則で定めをするよう求めているものがあります。
例えば、

  • 育児介護休業、子の看護休暇、育児のための所定外労働の制限、育児・介護のための時間外労働・深夜業の制限並びに所定労働時間の短縮等育児・介護に関する事項 … 育児・介護休業法
  • 定年に関する事項、雇用継続制度に関する事項 … 高齢者雇用安定法
  • 職場におけるセクシュアルハラスメントの防止に関する事項 … 男女雇用機会均等法

などなど…

市販の本や、インターネットからダウンロードをした雛形をそのまま自社の就業規則としている会社もあるようですが、必要記載事項がきちんと書かれているか、自社の労働時間が法令に適しているか、内容が法令に抵触していないか、そして服務規律やその他のルールが自社に適しているか等を正しく見極めなければなりません。

就業規則を作成した後はどうするの?

アルバイト、パートタイマーを含み、常時10人以上の従業員を使用する会社は就業規則を作成し、労働者代表の意見を聞いたうえで、労働基準監督署へ届出なければなりません(労働基準法第89条・第90条)。また、従業員がいつでも閲覧できるよう、掲示や配布、社内イントラネットに設置する等の措置が必要になります。


雇用契約とは…雇用契約とは…


「契約」…と言うと、何か堅苦しさを感じるかもしれません。普段の生活の中において、例えば家を借りるとき、生命保険に加入するとき、のような大きな取引をするときに交わすものというイメージではないでしょうか?しかし、コンビニで物を買ったり、切符を買って電車に乗ったり、レンタルビデオを借りたり。実はこれらも立派な契約。生活の中では、知らず知らずのうちに契約の申込みと承諾をしているのです。そして「雇用」についても民法の第623条から第631条に規定する「契約」にあたります。
さて、民法において「雇用」とは、

当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれによってその報酬を与えることを約することによって、その効力を生ずる

と定めています。つまり、「会社のために働いてください、それに対して賃金をお支払しますよ」というのが雇用契約です。
また、仕事内容や賃金や時間など、どういう条件で働くのか?これについては、労働基準法第15条の定めるところにより、契約に際しては「労働条件」を書面で明示しなければならないことになっています。

雇用契約の位置づけ
ピラミッド(雇用契約)
右の図は上に行くほど優先順位が高くなっていきます。図の通り、雇用契約は法令、労働協約、そして就業規則に定める労働条件を下回ることはできません。下回った部分については無効とされます。そして契約に際しては、労働契約法により「労使の対等な立場における合意」、「均衡の配慮」、「仕事と生活の調和への配慮」が求められ、お互いに契約を遵守し、誠実な権利行使、義務履行が求められています。
就業規則が従業員に対して一律の労働条件を適用するのに対して、雇用契約は会社と各従業員との個々の間で取り交わすものになります。

契約に際し示さなければならない労働条件とは…?

先にも出てきましたが、契約に際して明示しなければならない労働条件というのが労働基準法第15条に定められていますのでそれを見てみましょう。

絶対的明示事項 相対的明示事項
  • 労働契約の期間に関する事項
  • 就業の場所従事すべき業務に関する事項
  • 始業及び終業の時刻所定労働時間を超える労働の有無休憩時間休日休暇並びに労働者を2組以上に分けて交代に就業させる場合においては就業時転換に関する事項
  • 賃金(臨時の賃金等を除く)の決定、計算及び支払方法、賃金の締切及び支払の時期並び昇給に関する事項
  • 退職に関する事項(解雇の事由を含む)
  • 退職手当の定めをする場合においては、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払い時期に関する事項
  • 臨時の賃金等(退職手当を除く)及び最低賃金額に関する事項
  • 労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合においては、これに関する事項
  • 安全及び衛生に関する定めをする場合においては、これに関する事項
  • 職業訓練に関する定めをする場合には、これに関する事項
  • 災害補償及び業務外の傷病扶助に関する定めをする場合には、これに関する事項
  • 表彰及び制裁の定めをする場合においては、これに関する事項
  • 休職に関する定めをする場合においては、これに関する事項

絶対的明示事項については昇給に関する事項を除いて、書面で交付しなければなりません。これは正社員に限らず、日雇いや期間雇用の者であっても同様です。パートタイマーに関しては、上記の絶対的明示事項に、「昇給の有無」「賞与の有無」「退職手当の有無」「相談窓口に関する事項」がさらに追加されています。

さて、赤文字の部分が追記されたり、変更されたりしていますが、ほぼ就業規則の記載事項と同じですね。したがって、利便性を考慮し、労働時間等に関する事項、及び退職に関する事項については、適用される就業規則上の関係条項名を網羅的に示せば、書面を交付して労働条件を明示したことになり、また、労働者に適用する部分を明確にして就業規則を労働契約の締結の際に交付すれば、書面を交付して労働条件を明示したことになります。つまり適切な就業規則を作成しておくことで、効率化が図れることになります。

雇用契約を結ぶとき…

雇用契約は労働条件の明示とは違い、「口頭」であっても成立します。しかしながらお互いの認識に齟齬が生じる場合もあり大きなトラブルに発展する可能性がありますので、口頭での契約は非常に危険です。雇用契約についても書面でされることをお勧めします。

 


就業規則・雇用契約の重要性

就業規則・雇用契約の重要性近年の雇用は、「終身雇用制度」や「社員は家族」であった時代から、「能力や成果」、「契約」を重視した時代に移行しています。それに伴い、会社と労組間という集団的な労働紛争から、会社と個別の従業員の労働紛争へと様相も変わりました。労働契約法の施行、あっせん制度や労働審判制度も開始され、取扱う件数も年々増加しています。
労使のトラブルがあった際、まず確認するのが就業規則と雇用契約書です。業務内容や指揮命令、労務の提供が就業規則どおりに、雇用契約の内容どおりに果たされているのか、が非常に大事なポイントとなります。就業規則に至っては会社が一方的に定めることができますので、その内容が社会的にみて合理的か、というところまで裁判では追及してきます。
また、法令の改正は年々行われており、その都度就業規則を見直さなければなりませんが、変更をする際にも、不利益な変更になっていないか、従業員に十分な説明がされているか、がポイントとなります。就業規則や雇用契約書は、会社を守るものでもあります。これを理由にトラブルに巻き込まれてしまっては元も子もありません。

社会保険労務士事務所カルテットでは、法令に沿った形、また会社の風土や組織体系、環境にあった就業規則の作成を承っております。また作成だけでなく、今ある就業規則が現在の法令に適したものかの判断や、見直し・内容の変更手続きも承っております。設立当初に作成したまま、一度も見直したことがない…、そんなことはありませんか?
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